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「おもてなし」という勘違い


お・も・て・な・し

一種の流行になった「おもてなし」という言葉。

現在私たちが持っている「おもてなし」の考えは改めるべきなのではないでしょうか?

「おもてなし」という勘違い

「おもてなし」は日本人しか分からない?

日本は元来外国人移民も少なく、高度成長期には日本人の人口増加により、ほぼ自国民だけで成長した国です。

こういった国情をもとに、「おもてなし」という文化もとりわけ自国民独自の文化として古来より発展しました。

その自国民独自の「おもてなし」をそのまま外国人観光客の宿泊サービスなどに適用することは間違いではないでしょうか?

日本にいるのだから日本流に「おもてなし」をしたいと思うかもしれませんが、外国人それぞれに文化的背景や価値観の違いがあり、「観光」を目的で来る外国人に日本流「おもてなし」を強要することは勘違いです。*日本をしっかり学びたいなら、、、

日本人が思う「外国人=異国民」という意識が、場合によっては外国人の気分を害してしまうこともあります。言い換えるならば、「ありがた迷惑」な状況がしばしば起こっているということです。

画一的な「おもてなし」産業

人口増加と高度成長期、昭和から平成にかけて、「旅行」が人々にとって一般化し、大衆化しました。

このような時代に、団体旅行や修学旅行、企業の旅行など、多くの人々が旅行に行くようになりました。また、日本のゴールデンウィークや短期・中期休暇などのいわゆる「かきいれどき」に、人々が一斉に旅行し観光地へ出かけるという集中型の旅行行動も特徴です。

このような旅行や観光において、宿泊業やサービス業は、

「画一的で、時間通り、マニュアル通りで、効率的なサービス」

をするようになりました。旅館の時間が決められて、さほど変化のない朝食などはその名残と言えます。

これは、外国人から見ると、お客の都合を考えず、ただ無機質にサービスが行われている感覚になります。

そもそも外国人を相手にするインバウンドビジネスでは、文化や価値観が異なる中で、相手のニーズを聞かずに対応することは難しい状況がほとんどです。東京五輪による外国人観光客の増加により、より一層の画一的な「おもてなし」の強要が起きるのではないかと懸念しています。

▼参考:「おもてなし」という間違い▼

futuorism.org