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「祭り」の果たす意義とは

日本に古くから伝わる「祭り」

地方地域や都市部でも、「祭り」の衰退は問題となっています。

しかし、現代において「祭り」の果たす意義は大きなものなのではないでしょうか?

・「祭り」という非日常性                      
・地域における「祭り」の意義

「祭り」という非日常性 

「祭り」は 本来「ケの日常」に対する「ハレの非日常」として位置づけられる行事でした。

それは、「ケの日常」で溜められた葛藤や欲望を解放する場として機能していました。

現代の心理的抑圧やストレスの多い時代において、

「ハレの非日常」として葛藤や鬱憤を噴出する場である「祭り」が本来の意義を取り戻す可能性があるのではないでしょうか?

地域における「祭り」の意義

「祭り」は、地域住民が一同に神を「祀る」ことが語源となっています。

自分たちの地域を代表する「祭り」の存在が、地域住民の連帯意識の向上や地域に対する誇り及び愛着などを呼び起こすという研究もあります。

現代においても、「祭り」は地域住民の連帯や地域アイデンティティの形成を促すことが示唆されます。

このように、地域で衰退する「祭り」の存在を今一度考えることが重要かもしれません。。

▼参考記事:非日常的な祭りの復興▼

 

過大評価されていないか「ニッポン」

 

       
                                  「クールジャパン!、日本文化は凄いね」

この言葉には、少し違和感を覚えるのは私だけでしょうか?私だけなら大丈夫です(笑) *個人の見解です。

データと釣り合わない日本のソフトパワー

実際の日本のソフトパワーは、実際の経済的効果や観光消費などのデータに照らし合わせると釣り合わないように感じます。 *政治面はなし

「ハードパワー=軍事力」が重要であった戦前から戦時中の時代は終わり、現代では、「経済力や文化力、民力など=ソフトパワー」が国の力を決めるものとして長らく議論されています。イギリスでの「クールブリタニア」や日本の「クールジャパン」はその典型です。

毎年「ソフトパワーランキング」が発表されるのですが、日本という国はアジアの中でいっつもトップの座を守っています。確かに、独特の日本文化や急激な高度経済成長などは日本に対する好意的なイメージを増加させました。

一方で、観光客の数や観光客の消費単価などはアジア圏でも決して高くはなく観光資源も「文化」頼り、経済でも外資規制の影響や対内投資は行き詰っています。加えて、海外の日本語習得者も減少傾向にあります。

また、これら日本のイメージやソフトパワーは、日本が発信したというよりは、海外の日本文化研究者などが発見し、海外で広まったものばかりです。他力本願のイメージが今でも続いているのが現状ではないでしょうか。

メディアの操作

このように決して喜ばしい現状ではない中で、メディアも大々的に「素晴らしい日本や日本文化」を過剰に伝えすぎてはないでしょうか?

「おもてなし」文化も一種の観光客に対する強要ではないかと前回書かせて頂きましたが、観光業において「素晴らしい日本文化をそのままの形で伝える」ことに焦点が当てられすぎていると感じます。

観光はあくまで「観光」であり、日本文化の勉強では決してありません。お金を払い余暇を過ごしに来ているにもかかわらず、厳しい勉強会のような観光や宿泊サービスが行われており、リピーターの確保に苦しんでいる状況があります。

つまり、現状をしっかりと客観視して、「日本の文化=誰にでも好まれる素晴らしい文化」といった謎の自信みたいな考えは改めるべきだと考えます。

▼関連記事:2020年の観光マーケティングとは▼

 

「おもてなし」という勘違い


お・も・て・な・し

一種の流行になった「おもてなし」という言葉。

現在私たちが持っている「おもてなし」の考えは改めるべきなのではないでしょうか?

「おもてなし」という勘違い

「おもてなし」は日本人しか分からない?

日本は元来外国人移民も少なく、高度成長期には日本人の人口増加により、ほぼ自国民だけで成長した国です。

こういった国情をもとに、「おもてなし」という文化もとりわけ自国民独自の文化として古来より発展しました。

その自国民独自の「おもてなし」をそのまま外国人観光客の宿泊サービスなどに適用することは間違いではないでしょうか?

日本にいるのだから日本流に「おもてなし」をしたいと思うかもしれませんが、外国人それぞれに文化的背景や価値観の違いがあり、「観光」を目的で来る外国人に日本流「おもてなし」を強要することは勘違いです。*日本をしっかり学びたいなら、、、

日本人が思う「外国人=異国民」という意識が、場合によっては外国人の気分を害してしまうこともあります。言い換えるならば、「ありがた迷惑」な状況がしばしば起こっているということです。

画一的な「おもてなし」産業

人口増加と高度成長期、昭和から平成にかけて、「旅行」が人々にとって一般化し、大衆化しました。

このような時代に、団体旅行や修学旅行、企業の旅行など、多くの人々が旅行に行くようになりました。また、日本のゴールデンウィークや短期・中期休暇などのいわゆる「かきいれどき」に、人々が一斉に旅行し観光地へ出かけるという集中型の旅行行動も特徴です。

このような旅行や観光において、宿泊業やサービス業は、

「画一的で、時間通り、マニュアル通りで、効率的なサービス」

をするようになりました。旅館の時間が決められて、さほど変化のない朝食などはその名残と言えます。

これは、外国人から見ると、お客の都合を考えず、ただ無機質にサービスが行われている感覚になります。

そもそも外国人を相手にするインバウンドビジネスでは、文化や価値観が異なる中で、相手のニーズを聞かずに対応することは難しい状況がほとんどです。東京五輪による外国人観光客の増加により、より一層の画一的な「おもてなし」の強要が起きるのではないかと懸念しています。

▼参考:「おもてなし」という間違い▼

futuorism.org

「日本遺産」とは?|おまけ:Tokyo初の「日本遺産」は?

 Q.東京都初の「日本遺産」は??

A.______

答えられますか??

   ↓↓↓

「霊気満山 高尾山~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~」

2020年「高尾山及び八王子の文化財が、「霊気満山 高尾山~人々の祈りが紡ぐ桑都物語」として東京都初の「日本遺産」に登録されました。

▼関連記事:自然の中で楽しむ「グリーンツーリズム」▼

▼関連記事:文化観光のすゝめ「陶磁器」体験が流行り!?▼

そもそも「日本遺産」って?

・点と点の【文化財地域資源】を地域全体で結び合わせる
・【文化財地域資源】を地域の「物語」として構成する

日本遺産ポータルサイトには、「日本遺産」の目的として、

文化財や伝統文化を通じた地域の活性化を図るためには、その歴史的経緯や、地域の風土に根差した世代を超えて受け継がれている伝承、風習などを踏まえたストーリーの下に有形・無形の文化財をパッケージ化」すること、と書かれています。

つまり、

今まで点と点でバラバラだった地域の文化財や観光資源などを、

「地域全体のストーリーとして再構成し、地域一丸となった文化財の整備・活用を推進すること。ひいては、交流人口の増加及び地域活性化に寄与すること」

が目的です。

話は戻って「霊気満山 高尾山」

東京都で初めて「日本遺産」に登録された「高尾山及び八王子の文化財ですが、

国史跡・八王子城跡をはじめとする北条氏照公ゆかりの史跡等(6件)」

「高尾山及び薬王院の信仰に関する文化財(11件)」

「桑都の歴史の中で育まれた伝統文化(12件)」

の有形・無形文化財を含め計29件が登録されています。

「高尾山」は、結構認知度が高く「世界で一番登山客が多い山」に登録されています。ただ立地が良いだけ、、?

一方で、「八王子」の名前は知っていても、どのような文化が育まれ、「高尾山」との関係性や八王子城の凄さなどは知らない方も多いと思います。

ぜひ、この機会に「高尾山」だけでなく、「八王子」の文化施設や観光地にも足を運んでほしいなと思います。

▼参考記事:Futourism@Japan▼

自然に囲まれた観光って、落ち着くよね


 

 

マイナスイオンで、デトックス効果も期待よね」

           「山ガールってまだ流行っている?」

グリーンツーリズム」ってご存じ?

森林浴やバードウォッチング、農業体験や森林伐採ボランティア等

「緑豊かな農村地域において、その自然、文化、人々との交流を楽しむ、滞在型の余暇活動」

と定義される「グリーンツーリズム」。

昨今の体験型/テーマ型の「ニューツーリズム」のトレンドに伴い、観光整備が取り組まれいる観光コンテンツです。

▼関連記事:アニメを使ったニューツーリズムとは?▼

日本の魅力溢れる自然の中で

とある本で、

日本の自然は「不安定な風土」により形成された?

と興味深い一節がありました。台風や地震、自然災害の多い日本では、一種の頂点に立つ動植物が生存しにくく、多様な自然や動植物が育まれる結果となったのでは?というものでした。(なるほど)

農山漁村地域」への旅行ニーズ拡大

宿泊予約サイト「STAYJAPAN」を運営する株式会社百戦錬磨が調査した「ウィズコロナ時代における農山漁村地域への旅行に関する消費者意識調査」

農山漁村地域へ                      「ぜひ旅行したい」「どちらかと言えば旅行したい」:60%

20代~30代の若い層に関しては、70%以上が「グリーンツーリズム」に関心を抱く結果となりました。

▼参考記事:自然に囲まれた観光「グリーンツーリズム」▼

▼関連記事:持続可能な地域開発「SDGs」▼

 

 

チャリンコを活用した新しい観光の形

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「自転車って、最近乗る人減っている?」
   

「サイクリングって気持ちいいのになぁ」

「自転車を活用した観光コンテンツって知ってる?」

近年注目される「サイクリングツーリズム」

「サイクリングツーリズム」とは、昨今注目を集める体験型・テーマ型の「ニューツーリズム」の一種と捉えられる観光コンテンツのことです。

「サイクリングツーリズム」のコンテンツには、

「サイクルスポーツ誘致」や「地域におけるサイクリング体験」

などが含まれます。

 ▼関連記事:ニューツーリズムって結局何なの?▼

サイクルツーリズムは一石三鳥

「サイクルツーリズム」のメリットには、

・従来の団体旅行による廃棄ガス問題や観光公害などの自然環境被害を抑えられる!?      
・サイクリングによる地域住民や観光客の健康増進
・観光客と地域住民との交流が促進し、地域の活性化に貢献       →各事業者が連携することで、経済活性化への兆しも 

▼参考記事:サイクリングツーリズムとは?▼

futuorism.org